「分かった、分かったき。
わしも行くきに。」

「ありがと。バカログ」

フッと微笑むサニーはかわいらしい。

「バカは余計ぜよ」

クシャと髪をなでるログ。

やはり兄妹なんだと思わされた。

「……まだお腹空いてる人」

ログとサニーはスッと手を上げる。

「希望は?」

「鍋がいいわ。特に白くてふわふわのあれなんてどうかしら?」

うさぎは部屋から姿を消そうとしていた。

「逃げるとは男らしくないぜよ。
尻尾巻いて逃げるにしても尻尾は短いけのぉ」

ログはにんまり笑顔を浮かべてうさぎをつまんだ。

「話…まだあるんだよね?」

「っ…分かりました」

ログから離されると身なりを調える。

「アリスさんにはこちら…」

分厚い封筒を出された。

「中は?」

「現金と通帳です。」

「何で…こんなもの?」

「アリスさんを気づかってでしょう。」

封筒には現金、通帳、手紙…うさぎが言った内容のものが入っていた。

「さっき渡さなかったじゃん?」

「デートがあったし、なんせ……探すような真似をすると言えば渡すなと
言われておりまして………」

「探す資金にするんを防ぐ魂胆か…よぅ考えちゅうき」

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