天使のキス。
そんな思い出したくない過去の事実にはあっさりと蓋をして、


「おはよ」


悠をしっかりと見てした挨拶は、


「おはよう」


天使のような微笑みによって、受け止められた。


そう、悠は、相変わらずの天使の笑顔。


デパートや会社の受付嬢のお姉さん達だって、ここまでの笑顔はできないよ…と、ある意味感嘆のため息が出てくるほど完璧な笑顔。


でも、その綺麗な天使の笑顔の下、悠の本当の気持ち・心は、全く窺い知ることができない。


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