パシれメロス【短編】
右手がライバルの手を弾き左手を伸ばすその刹那、それまで感じられもしなかった第3の手が最後のヤキソバパンをさらっていった。
「「なにぃ!!」」
思わず僕とライバルの声がシンクロし、同時に僕は何が起こったか理解した。
おそらくソイツは僕とライバルの戦いを横で見て流れを読み、展開を予測して漁夫の利を狙い、まんまとそれを成し遂げたのだろう。
それまでは気配を消す事に全力をあげていたに違いない。
名も知らぬヤキソバパンをゲットした第3の男は僕を指差し、妙にのけ反りながら言い放つ。
「そして時は動き出す」
それを聞いたとたんに周りの喧騒がよみがえったがどうでもいい。
何にせよ僕は負け、今日の購買部からヤキソバパンは失われた。
ならばもうここには用がない。
教室でヤキソバパンを待つ佐藤君の為に僕は次なる手を打つことにした。
「「なにぃ!!」」
思わず僕とライバルの声がシンクロし、同時に僕は何が起こったか理解した。
おそらくソイツは僕とライバルの戦いを横で見て流れを読み、展開を予測して漁夫の利を狙い、まんまとそれを成し遂げたのだろう。
それまでは気配を消す事に全力をあげていたに違いない。
名も知らぬヤキソバパンをゲットした第3の男は僕を指差し、妙にのけ反りながら言い放つ。
「そして時は動き出す」
それを聞いたとたんに周りの喧騒がよみがえったがどうでもいい。
何にせよ僕は負け、今日の購買部からヤキソバパンは失われた。
ならばもうここには用がない。
教室でヤキソバパンを待つ佐藤君の為に僕は次なる手を打つことにした。