恋人 × 交換!? 【完】


。●


翌日。



「はあっ……」



デートで気を張りすぎたのか、ぐったりで登校した私が、ため息交じりにドアを開けると、




「…………!」




いつものようにざわついていた教室内が、水を打ったように静かになった。



まばらにかたまって話をしていたクラスメートたちが、一斉に私に注目する。



(な……何、この空気)



自分の席に向かう姿を、みんなが視線で追ってくる。



(私……なんか、見た目が変になってる……?)



目立つ髪型に変えたわけでもないし、顔を触ってみても、朝食べたご飯粒がついてるわけでもなさそうだけど。



(だいたい、登校前には鏡でチェックしてるし……なんで?)



すると、ふっと教壇のところにいた高梨さんと安田さんのひそひそ声が聞こえてきた。

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