恋人 × 交換!? 【完】
「なんで百合岡さんなんだろ~」
「わたしが聞きたい。もしかしたらさ、頭いいからとか?」
「え~っ。他に、もっと可愛いくて頭いい子いるじゃん」
私が彼女たちを見やると、ふたりは目を伏せた。
(もしかして……)
予感が走る。
少し前にも危惧していたこと。
こうなったらどうしようと、ヒヤヒヤしていた事態。
私は、指摘されたときにどう返せば丸く収まるのかと、大急ぎで頭の中の電源を入れて、シミュレーション画面を開いた。
だけど、一歩遅かった。
「ちょっと。あんたが百合岡円?」