虹の音

壊れた歯車



「…………最悪」


一睡もできなかったあたしの目の下には、くっきりとくまができていた。

色白のせいでよけいに目立つそれ。

こんな顔空木に見せたくないなぁ。


そんなことを思いながら今日も独りで朝食を済ます。

父はもう仕事。


お母さんは…あたしが小5のとき事故で他界している。


寂しい食卓にはニュースキャスターの感情のない声だけが響いていた。





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