極悪彼氏
教室内の視線を独占している。



そこにひとりの女が駆け寄ってきた。



「小田切先輩!!覚えてますか!?」

「…………」

「中学の時…」

「知らねぇ。邪魔だ」

「鈴原さんと付き合ってるってウソですよね?」



めんどくせぇんだけど。



何で俺が知らねぇ女と話さなきゃなんねぇ。



俺は早く寝てぇんだ。



「モヒ、コイツ邪魔」

「あっ、はい!!」

「お前、一生話しかけんな」



めんどくせぇから。



石のように固まったソイツをモヒが退かした。



何でそんなことが気になんだよ。



俺は全く気にならない。



誰が誰と付き合うとか、そんなのに興味はない。



「もっと優しくしなよ…」

「お前も黙れ」

「ついて行かないよ」

「引っ張られてぇか」

「強引すぎだよもぅ…」



早く寝よう。



ブツブツ言ってるコイツの顔見るとすでに眠くなる。



不思議なヤツ…。



「なんであたしがコタローの言いなりになんなきゃいけないんだよぉ…」

「テメーが俺のだからだ」



まただ、顔真っ赤。



変なヤツ…。


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