使者の黙示録
野瀬は、調査が限界に達した経緯をマザー・アミコに説明する。

その話を静かに聞いていたマザー・アミコは、ゴクリと唾をのむ。


(ふつうなら、あり得ない)


そういうあり得ない状況に立たされた野瀬は、よく無事だったなと

マザー・アミコは思わずにいられない。


(茅島団司、予想以上にあなどれない男だ)


団司の基本的な素性は分かったものの

この男が、裏社会のどういう組織と結びつき、何をしようとしているのか

もっとも知りたい部分が、まったく分からずに終わる。


彼女にすれば、少しでも有益な情報がほしいところだ。

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