9日

喧嘩



ある日の英語の最初の授業。



高橋先生「いきなりなんですが、みんながどのくらい英語を知っているかテストします。」



は!?


最初の授業からなに、コレ。




返ってきたテストは86点だった。


前の席の私の親友、紗綾は74点。

私の隣の席の男子、てっちゃんも同じく74点だった。



てっちゃん「なんだよ、紗綾と同じかよ。つまんね~。」



私は紗綾の採点ミスを見つけた。



「これ、ちがくない?」



紗綾「あ、本当だ。でも丸になってるからいーや!」



てっちゃん「え、本当は73点やん。ダメでしょ、先生~!」




結局、てっちゃんが先生に言って紗綾は73点になってしまった。



紗綾「最悪。てか、羅夢のせいでもあるじゃん。」



私はただ採点ミスを見つけちゃって言っただけなのに責められる筋合いがあるの?



それから私と紗綾はずっと口を聞かなかった。




帰り道。



「紗綾と喧嘩した。」



美月「え!仲良いのに。どうしたの?」



「私が紗綾の採点ミス見つけて言ったら、てっちゃんが先生にチクって点数下がったの。

怒った紗綾がそもそもは私のせいだって。もー、意味わかんな。」



美月「それ羅夢悪くなくない!?ひどー。」




私はこれからずっと美月といることにした。


一方、紗綾も自分の味方を作っていた。



クラスは私の味方と、紗綾の味方とで2つに分かれた。

部活でも2つに分かれた。




しかも美月と紗綾はペア。


美月は私の味方。



放課後の部活での試合練習はボロボロだった。

見ていた岡田先生が怒った。



岡田先生「美月!紗綾!ちゃんとやれや。引退近いやろーが。」



美月まで巻き込んでしまって、私は申し訳なく思った。




帰りに美月は怒られたのを思いだし、泣いていた。



「ごめんね…。」



美月「ううん、羅夢は悪くないんだって。」


< 5 / 22 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop