Nocturne

答えと決意





その日の夜、私は泣き続けた。
お父さんたちには勿論、竜也にも、誰にもわからないように。

必死で声を抑えて、堪【こら】えて。
目が腫れないように。




「…ッうわぁぁぁんっ…!」




…でも、だめ。


抑えることは出来なかった。

今更だけど、私の中で、離れていても、皇の存在が大きい事を改めて知った。



気づいても、もう遅いんだよ。

心の中で、もう1人の私が私にそう言ってる。


だけど、私は泣くことしか出来なくて。
…もう、これしか道は無かったんだと思うと私は、何も力が無いんだと改めて知って。


…皇は私を守ってくれようとしてくれた。
―――自分の、力で。

だけど私は、人に頼るしかなくて。




< 68 / 189 >

この作品をシェア

pagetop