ふたりの総長〜恋を知る〜
「総長!副総長!大変です!」
いつもなら部屋のドアをノックして入ってくるのに、ノックもせず入ってきた下っぱ。
そのただならぬ様子からあたし達は、顔をしかめた。
「何があった。」
悠基がいつもより少し低い声で尋ねた。
「最近入ったばっかの奴らが喧嘩したみたいです。相手は飛翼龍神の下の者で、10人で袋だたきにしたみたいです。」
それを聞いたあたし達は、言葉を失った。
飛翼龍神だと?
全国トップじゃないか…
「悠基」
「あぁ、分かってる。飛翼龍神がいつ攻めてくるか分からねぇ。お前は出来るだけ人数集めて、敷地内の防御を強化しろ。」
悠基はあたしの言いたいことを代わりに伝えてくれた。
「はい!」
悠基の指示を聞いた下っぱは、すぐさま行動に移った。