愛かわらずな毎日が。

・年下のおとこのこ。


「ちょっとは手伝いなさいよ。
……まったく。見てるだけで暑苦しい」

洗濯物を干し終えた母親が、リビングのソファーにどっしりと腰を下ろしてテレビを視ていた私にそう言った。


「暑苦しい?えーっ、なにそれ」

テレビとエアコンのリモコンを傍らに置いていた私はそれらを手に持つと、ズリズリと体をずらしてソファーに横になった。


母親の呆れ顔なんて、容易に想像できる。


「あー、いやだ。信じられない。あれが、大人の女性のとる態度?あぁ、恥ずかしい」

グチグチ言いながらリビングを出ていく母親の背中に向かってベーッと舌を出す。


休日をどう過ごそうと、私の勝手でしょう?


フンッと鼻を鳴らし、おなかの上に置いていたテレビのリモコンでチャンネルを変える。


次々に変わる画面には、どれも同じような映像が映し出される。

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