悪魔のようなアナタ【完】



10年ぶりの再会がまさか会社とは……。

しかも彼は取締役で、自分はヒラだ。

昔は幼馴染だったのに今は遥か雲の上の存在だ。

思いもかけない運命のイタズラに、灯里の頭はパンク寸前だ。


「……」


灯里は呆然としたままパソコンに向かい、じーっと画面を眺めた。

驚きのあまり仕事の内容が頭からスッ飛んでしまい、手がつかない。


――――そんな灯里の姿を。

廊下を通りかかった玲士が怪訝そうに見つめていたことに、灯里は気付いていなかった……。



< 32 / 350 >

この作品をシェア

pagetop