頬を染め、追い込まれた野うさぎのような瞳でカリムを睨んだ。

悔しげだが、どこか可愛らしい。


カリムは笑みが零れそうになるのを必死で堪えながら、


「脱げと言ったはずだ。これ以上は言わん。但し、王命に逆らった旨、直ちに報告させてもらおう」


娘はキュッと唇を噛むと、薄手の白布で縫われた下着を脱いだ。


下着はスルリと肩から落ち、健康的なオリーヴ色の肌がむき出しになる。

正面から見た娘の裸体は、瑞々しく艶めいていた。肌の色はバスィールの西部、クアルン国境に近い側の人々に似ている。東部の森に住む人々はもう少し色が薄い。だが、大公家はさかのぼれば西部の出身で、濃い色の肌をしていた。


(まさか……本当にレイラー王女ではあるまいな)


カリムは一瞬不安を感じるが、彼の知る王女は間違いなく青い瞳をしていたのだ。


そしてこの娘――。

彼女を間近で見たとき、王女のそばにいた娘に違いない。彼はそう確信を持った。