もう一度、君にめぐり逢いたい〜ちっさいおじさんが起こした奇跡⁎⁺˳✧༚
最終章 輝く世界

本当の愛

チチッ、チチチ、チュンチュン……、小鳥のさえずりで目覚める朝。


ピピッ、ピピピ、ピピッ、ピピピ……、すぐに携帯のアラーム音が鳴る。


いつもの朝……、


けれども、優衣には何かが違う爽やかな朝。


音を止めるのと同時に、大谷からのラインが届いた。


いつものバスに乗る。


「そっか、今日から私、大谷の彼女? ってことは、大谷は、私の彼氏? もーっ、みんなになんて言えばいいの〜」

相当な浮かれ状態で携帯を握り、テンポよく階段を下りていく。

家族で囲む、慌ただしい朝の食卓。


「姉ちゃんにも、やっと春が来たかぁ」


「どういう意味?」


「うちが平和になるって意味」


「ったく、生意気なんだからっ」


父親は黙って新聞を読み続け……、


「ほら、急ぎなさいっ」


母親は相変わらず急かし続ける。


テーブルの真ん中には、ガラスの器に入った色とりどりの金平糖が、


今日もキラキラと輝いている。
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