恋愛温度(番外編も完結しました)
§Ⅵ 生きる理由

時間

1.時間

「……」


「後は、もう君も知っている通りだよ。」


「和司は、私にこれを話して、

 どうして欲しいの?」


「全部を知っても、俺と居られるか考えて欲しい。

 そして許して欲しい

 全て黙ったままで、

 籍まで入れさせてしまった卑怯な俺のこと。

 どうしても結花を手に入れたかった。」


「もう、

 ちょっとやそっとや驚かないけど、

 和司はどうするつもりだったの?

 私がここで和司を拒否したら?
 
 諦められるの?

 話を聞いてる限りじゃ、

 そんな半端な執着じゃないはず

 違う?」


「うん。

 20年あの日から俺と君との宿命みたいな絆

 そして、やっと手に入れた。

 俺を知らずに過ごした君の時間も全部

 俺にとって一緒に歩いてた時間なんだ。

 結花には、そんなこと言っても

 やっぱり受け入れられないよな。


 だから、待つよ。

 いや…待ちたいと思う。

 だからゆっくりでいいから俺を受け入れて欲しい。」






 






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