エレーナ再びそれぞれの想い
23 受け継がれる人々の幸せを願う想い
「もう、やめませんか。これ以上言い争ったって何も状況は変わりません。
それに、今の貴方が、幸せになれないでしょ?」
今まで泣いていたはずのエレーナがなぜか立ち上がり、マリアンヌの元へ歩み寄った。
「突然、何を言い出すの!」
マリアンヌは、エレーナの言葉にむきになった。
「今の貴方は幸せではありません。
自分を命がけで助けてくれた青年を失った悲しみから、いまだに立ち直れていないから
だと思います」
「そうよ。天上界はあの青年を、貴幸を見殺しにした!」
マリアンヌは天上界への怒りを込めて、吐き捨てた。
エレーナは、マリアンヌの手を握り、優しくささやいた。
「幸せじゃない貴方は、幸せな気持ちになれない。それでは、他の人も幸せに出来ない
と思います。私はまず、貴方に幸せになって欲しい。
私、天使だって、幸せになるべきだと思います」
マリアンヌははっとした。
そして、貴幸が死ぬ直前に言った言葉を思い出した。
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