スイートスキャンダル
「はい、お土産」


「やだ、遥ちゃん優しい〜!あんな事しちゃったから、お土産は貰えないかと思ってたのに」


調子良く言いながらしっかりと袋を受け取った有紀は、案外あたしと同じくらい図太いのかもしれない。


「ありがとね」


「柊君からも届いたでしょ?」


「うん。あいつ、あたしの好みは熟知してるからさ」


ニコニコと笑う有紀がアイスコーヒーを注文した後、あたしの方から本題を切り出した。


「……それで?」


「ん?」


「何か用があったから、わざわざあたしを呼び出したんでしょ?」


今朝掛かって来た電話で呼び出されたあたしは、さっさと用件を聞こうと小首を傾げた有紀を見た。


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