みんなの恋~short stories~
さっそくつける。
あたしのケータイにも何ひとつストラップがついてなかったので“love”の存在感がある。
なんだかそれが嬉しかった。
「もっと二個くっつけるとハートにやるやつとか、あったでしょ?なんでlove?」
帰り道、自転車の上で斎藤の腰に手を回し訪ねた。
「んー。一目惚れ、かな。それにloveって良いじゃん。愛。好きだーって感じ。」
「…ばか」
笑って答える。
だけど、分かる気がする。
“love”
好きだーって想いを込めてギュッと抱きしめた。
“love” fin.