それよりもっと信じられないのは、

 その相手がルミの会社のお局様だってこと。

 ルミの会社の飲み会に勝手についてきてこれが結果?
 
 ルミが浮気しないか俺は監視してやるなんて言いながら
 
 酒好きの哲郎はみんながびっくりするぐらい飲んだ。

 その夜、ルミを一人残し姿を消した哲郎。

「勝手に責任とって結婚でもなんでもすればいいでしょう」

 泣きそうな顔で悲願する哲郎の顔にコップの水を思いっきりかけ、

 立ち上がった。

 フリターの哲郎にこれ以上付き合わされるのはまっぴらごめん。

 それに酒癖・女癖の悪い哲郎に疲れ果て、関係を精算するいいチャンスだった。

 ルミはこっそり舌を出し微笑んだ。
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