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ナイトー私のずるさー

私は家から出て、すぐ近くの公園へ逃げた。


絶対、耳のことだと思った。

お兄ちゃんが耳のことで隠し事すると、目頭を触る。

その癖があったから…。

「咲。」

椅子に座ってる私を下から覗き込んできたのは





『良太…。』


良太は、私とお兄ちゃんの幼なじみでお隣さん。

5歳年上の良太は手話を一緒に覚えてくれて、いつも傍にいてくれる人。


「顔が暗すぎるぞ!!いつも笑顔が咲だろ?」


良太は、強く、優しく私に問いかけてくれる。


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