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タカちゃんがそう言うと、お兄ちゃんと美華さんが
戸惑った顔をした。


『どうしたの?なんか知ってるの?』

少し気まずそうな顔をしながら


「いや、なんも知らねえよ。大丈夫、あとちょっとで帰ってくるから。」


やっぱりおかしい。


嘘が下手すぎるよ、お兄ちゃん。


美華さんも全てを知ってるみたいに、私から目を逸らした。


イライラする。


『もう、いい!!お兄ちゃんも美華さんも嫌い!』


初めて言った。

大好きだから隠し事されることが嫌だった。

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