あの時の約束
「真衣〜大丈夫?」
「うん!大丈夫」
「結構前から決まってたんだって」
「そうなんだ」
「真衣〜ちょっと良い?」
「佳龍どうしたの?」

「あのさぁ皆から聞いたと思うけど…俺大学に行くんだ!夢を叶える為に」
「佳龍頑張って」
「だから約束を変えようと思う」
「えっ」
「俺がデビューする時両思いやったら結婚前提で付き合おう」
「判った。待ってるよ」
「ありがとう」
「佳龍の夢が叶うのが私の夢だから」
「俺も同じ。真衣も頑張れよ」
「うん!頑張るよ」


「なんの話かな?」
「大学に行くこと伝えて居るんじゃない」
「見た目からしてもそう見える」
「何してるの皆?」
「真衣もう戻って来たの?」
「話終わったから」
「なんの話だった?」
「大学に行くて話だよ」
「真衣は佳龍が大学に行くのは良いの?」
「うん!だって佳龍の夢を叶える為に専門学校に行くんだから」
「えっ」
「佳龍の夢を壊したく無い…から」
「真衣は強いね。私達は夢を壊しても手に入れたいよ」


負けない。周りの目線にも負けない。
私は変わるんだ!
私は恐怖と戦う。そして勝つ。
絶対に負けない。絶対に負けない。



「真衣も雰囲気変わったね」
「そうかな…」
「何て言うか〜大人びてる感じだね」
「そうそう」

「真衣対人ストレスは大丈夫なの?」
「何て言うか、治りかけかな〜」
「えっマジで?」
「初恋のせいだった。でもその事から私は逃げてた。立ち向かう勇気がなかった。でも今はある」

「武田先生お久し振りです」
「吉沢さん」
「幸せになってください。私、前向きな武田先生が好きですから。前向きに戻ってください。先生はこないだ私に振られました」
「そうだね」
「先の好きは先生として好きて事ですから。私もごめんなさい。私も裏切ったから」
「良いんだよ!もうこないだの男子と幸せになってね」
「はい」



これで終わりだ。私の初恋は。


今日は佳龍の大学受験の日だ。
どうか合格しますように!

「真衣は就職決まった?」
「うん!でも東京だよ!」
「えっなんで?」
「小説家の夢を叶える為にだよ」
「じゃあ卒業後引っ越すの?」
「うん」
「じゃあ合格したら同じだね」
「えっ」
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