わたしは彼を殺した、そして彼に殺される

「ねえ?」

あの人が後ろから声をかける。

「大丈夫? 事故とは思わなかった。君を殺そうとした罰が当たったのかもね」

わたしを慰めたいのかしらないけど、
明るい表情で、そうしゃべる。

ほんとに親友だったの?
あなたは人気者だから…

彼が、そう思ってただけ?

「ま、もう怯えたりする心配はないんだから、結果的によかったんだって」

人が死んだのに、よかった?
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