君と出会ってーー。~あなたがいた頃は~

それぞれの想い

~空斗side~

琴音が絵馬にかいたこと…単純に嬉しかった。



「空斗、顔が赤いよ?空斗が照れるなんて珍しいね?」



俺だって照れる時は照れるし。



「ばーか、空斗だって男子だぞ?琴音だっていつ襲われるかわかんねーぞ笑?」



蓮がそう言うと、今度は琴音が真っ赤になる。



ひとつひとつの言葉に反応する琴音がおもしろい。



「…だ、大丈夫だもん!空斗なら怖くないよ。」



なんでそこ、素直に受け止める!?



隣では蓮が息をひそめて笑っていた。



もう、仕方ない。



俺は真剣に答える事にした。



「襲わねーよ。俺は一生、琴音と一緒に生きてくんだ。琴音のこと、大事にしたいから。」



そう言って、琴音を抱きしめる。



「え、ちょ、空斗!?」



驚き、声をあげる琴音を無視してもっと強く抱きしめた。



「何があったって、琴音へのこの想い変わんねーから。」



さらに琴音の顔が真っ赤に染まる。



「あーあ。真冬だと言うのに、お熱いことで。」



そういいながら、蓮は顔を手であおぐ仕草をした。



その後、



「ん?」



蓮が胸をおさえる。



「どうしたの?胸でも苦しいの?」



「いや…?何かチクチクと言うか、ギューって締め付けられるような…」



3人で首をかしげる。



「まぁ、いいや!変な物でも食ったんだろ、多分。」



何か、カラ元気に見えるけど。



「おっ!じゃ、俺時間だから帰るわ。」



「おぅ!小説の報告、よろしく頼むな。」



「あいよ」



蓮は手を振りながら、病室を出ていった。
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