Christmas since
Christmas since
目覚めたら、何か、体が痛かった。
だだっ広いダブルベッドに、服のまま、くたばって天井を見上げてた。
隣には――聖。
メイクも服も夕べのまま。
ふわふわのロングヘアが、片頬を柔らかく覆っている。
寝顔を見るのは、ガキの頃以来かもしれないと思った。
ガキの頃、よく一緒に昼寝させられてた。
いつも先に目を覚ますのは俺で、いつもぽかんとしながら、隣で寝入っているこいつの顔を見つめてた。
そのくせ、こいつの起きる気配を感じると、慌てて寝たふりかまして、お決まりのように、こいつからの鼻つまみやデコピンを食らっていた。
――よく寝てる。
聖の瞼がひくひくと痙攣し、眉間にシワが寄った。
――やべっ! 起きる!
何がヤバイのか、多分、何もヤバくないのに、俺は咄嗟に寝たふりをした。
――さすがにデコピンはもうしないだろう。
もしされたら、保育園時代と全く成長してないって事になる。
もしかしたら、案外優しく起こし……いや、間違ってもそれはない。
こいつはそんな女じゃない。
そんな事があるはずない!
自信がある!
……何で自信だ、全く。
これだから、幼なじみってのはつまんねぇ。
< 1 / 4 >