Christmas since
Christmas since


目覚めたら、何か、体が痛かった。


だだっ広いダブルベッドに、服のまま、くたばって天井を見上げてた。


隣には――聖。


メイクも服も夕べのまま。


ふわふわのロングヘアが、片頬を柔らかく覆っている。


寝顔を見るのは、ガキの頃以来かもしれないと思った。


ガキの頃、よく一緒に昼寝させられてた。


いつも先に目を覚ますのは俺で、いつもぽかんとしながら、隣で寝入っているこいつの顔を見つめてた。


そのくせ、こいつの起きる気配を感じると、慌てて寝たふりかまして、お決まりのように、こいつからの鼻つまみやデコピンを食らっていた。


 ――よく寝てる。


聖の瞼がひくひくと痙攣し、眉間にシワが寄った。


 ――やべっ! 起きる!


何がヤバイのか、多分、何もヤバくないのに、俺は咄嗟に寝たふりをした。


 ――さすがにデコピンはもうしないだろう。


もしされたら、保育園時代と全く成長してないって事になる。


もしかしたら、案外優しく起こし……いや、間違ってもそれはない。


こいつはそんな女じゃない。


そんな事があるはずない!


自信がある!


……何で自信だ、全く。


これだから、幼なじみってのはつまんねぇ。

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