青空バスケ―3rd―

《栞奈?》

「……ごめん」

《……どうした?》

「今は……話したくない」


会いたいって思ってたはずなのに。

そばにいてほしかったはずなのに。


今日は……今だけは、会いたくなかった。


《栞奈、お前今どこに……》

「……ほっといて」


それだけ言って……電話を切った。


今は……そっとしておいてほしかった。


大和に会ったら、きっと甘えてしまうから。

そしたら、あたしはいつまで経っても成長できない気がするから……。


……あたしはケータイをバッグにしまって頭上の夜空を見上げた。

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