17-甘い君たち-
Story5. 好きということ

■□N■


『好き』


2人にそう言われて。

私がどれだけ2人に依存してたのか、痛いほど思い知らされた。

2人と関わらなかった1週間。

翔太も尋も、すげえつらかったって言っていたけど、それは2人だけじゃない。私だって。ううん、むしろ私の方がきっと。すごく、つらかった。

もう戻れない幼馴染という関係に、私はどれだけ甘えていたんだろう。2人が隣にいるのを、当たり前にしちゃってた。

私はきっとずっと、2人の間で守られてきてたんだ。


ねえ、でもね。


『俺らが、お前のこと誰よりも想ってるってこと、忘れんなよ』って、尋はそう言ったけど。


私だって。


私だって、2人のこと、誰よりも想ってるんだよ。誰よりも大好きで、何よりも大切なんだよ。



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