彼と出会ったのは、中学に入学した年。
彼は、二つ上の中学3年だった。


地獄の生活からやっと抜け出したあの時。
そして、彼もまた、地獄の生活から逃れた直後だった。


私たちはシェルターで出会った。

シェルター――それは見た目は普通のアパート。
だけど、パートナーに暴力を振るわれたなど、命の危険を感じた人が保護されるところ。


そして、それは決して公表されてはいないけれど、周辺の住民は皆知っていた。


私の母は、父に酷い暴力を受けていた。
生傷は絶えず、痣は体中のいたるところに。