ねぇ、辻本君。


私、ずっとね…。


「知ってるよ」


そう、それならいいの。


「でも聞いたことはないな」


そう、そうだったね。


「言ってくれる?」


え?

無理だよ、恥ずかしいもん…。


「何だよまたか」


うぅ…、ごめんなさい。


「でもいつかは言ってくれるんだろ?」


うん、いつかは言うから。


それまで待っててね。


「分かった。信じてる」


ありがとう。


○*:.。..。.。o

どれだけ経っても。


どんだけ過ぎても。


私はこの言葉が言えないんだ。



――――ねぇ、辻本君。


――――好き、だよ。

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純愛  切ない