焦れる身体
1
憂鬱で仕方ない。

なんで 高校生にもなって こんなに 走らされなきゃならないのか。

1キロ程 走ったところで わざとコースを外れた。 …だる…

休憩しようと近くにある児童公園に入ると 見覚えのある顔が ベンチで座っている。

「あ、長野の女じゃん」

「あ、高木雅也…」

髪をかきあげて ニヤリと笑う高木は 同級生の中では とびきり大人びていた。


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