隣のぼーいふれんどサマ。

隠しごとと夢。



次の日の朝。


電気を消そうと、スイッチに手を伸ばす癖は俊哉が来て無くなった。


でも目を開けて気がつく。


そういえば、昨日は久しぶりに電気つけたまま寝たんだ・・・。


ベッドに入ると俊哉が遠くて、怖くて、不安で、電気をつけたまま寝た。


ふと隣を見ると俊哉はまだ寝息を立てている。


その寝顔はとても幼い子供のような可愛い寝顔で、衝動的に手をのばす。


額にかかる柔らかい栗色の髪に触れると、俊哉の左手があたしの右手を掴む。


「変態。」


俊哉は目をつむったまま、一言呟いた。


「ね、寝てたんじゃないの?」


「寝てない。つーかお前ホントに変態。俺が寝てるからって襲うなよ、変態。」


カッと顔が火照る。


「違うし!そう変態、変態って連呼しないで!」


「はいはい。」


俊哉は目をつむったまま嘲笑いし、あたしの手を掴んだまま布団に潜る。


もちろんあたしもベッドから降りられない。


「・・・手。離してよ。」


「もうちょっとしたらな。」


昔から、俊哉の“もうちょっと”は全くもうちょっとではない。


もう昨日はあんなに冷たかったのに、今日はお前は猫か!ってくらいに甘えてくるし。


俺様なくせに、何なのよ・・・。

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