私に光を。
*第二章



どうぞ、と手を前に差し出す。

私は中に入った。

男の子の家は小さなアパートで
部屋の中は机と勉強道具と
タンスくらいしかなかった。

『ゆっくり座ってて』

と男の子は書いて私に渡した。

私はこくんと頷き部屋の隅に座った。

『君の洋服を探してくるね
 そのままじゃなんだし』

と書いて小さく笑って私を見つめた。


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