続★キケンだらけの課外授業~私の周りは不良がいっぱい!?~
「頼むわゴリ。俺が囮になる隙に、コイツを担いで行け」


「!」


「お前のこと嫌いだけど、お前なら未唯を連れて逃げれるって信用してっから」


「!!」







陣にそう言われたゴリさんは、兵隊のようにピシっと背筋を伸ばす。






「わッ……わかった!任せとけ!!」



ゴリさんはしゃがみ込むあたしを勢いよく肩に担ぐ。




「やだ!離して!おろして!ゴリさん!」


「すまん未唯ちゃん……!俺は……俺は男として伊勢谷の本気を裏切れねぇ!」






ジタバタするあたしにゴリさんは唇をかみしめながら、一度首を左右に振ると、覚悟を決めてそのまま走りだす。


いきなりあたしを担いで逃げ出すゴリさんに、周りのヤンキーたちはどよめく。



ゴリさんは去り際に大声で叫ぶ。






「死ぬなよ!伊勢谷!」


「この俺様が簡単に死ぬかよ」





ゴリさんに担がれながら

ようやく見れた陣の顔は笑っていた。





「陣!やだ!お願い!あたしも残して――!!」






泣きじゃくるあたしに、陣は最後にこう言った。





「未唯、何があってもお前だけは守ってやる」




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