愛して

過去の話


※微裏ですので苦手な方は次へ。






「っ、やっ、もう止めて…っ」


嫌がる相手を無視して行為を続ける。
これを何回してきただろうか。
最初は、酷く抵抗して、博人は僕を凄く睨んだ。
「お前は最低だ」と繰返し繰返し言われた。でも僕はそんなこと気にしない。
博人は分かってないんだ。
あの女は、博人を裏切った。なのに、博人はあの女を許してしまっている。
其処に問題があるんだ。
僕はそんな博人を正そうとしているのに、何故分からない?
正しいのは僕なのに。
そうやってずっとこうして、早二年。博人は、もう、抵抗しなくなった。
ただ、「も、許し、てっ」と許しを乞うようになった。


「やだ、止めてあげない」


分かってないんだ。何も。
何に対して許しを乞うているのか。博人はそれを理解しないまま、許しを乞うているんだ。
博人は知っている筈だ。
僕の全てを。人生を。

なのに、どうして分からない?

何故__…。

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