あの時も、これからも

始まりの春3

五月になり紫外線を気にする季節になった

気候は穏やかなのに気を抜くとやけてしまうからご用心

世の中ではGWという連休が存在するけど今年のしるふはその連休を他の人に譲ることにした

どうせ海斗がいなければどこに行くということもない

一日くらい休みがあってもいいけどきっと部屋の掃除やらで終わるんだろうなと予想していたら案の定、その日は睡眠と大掃除で幕を閉じた

海斗に「休日を睡眠のために使うとか彼氏としてどうなの!?」とかいっているけど自分も人のことは言えないなーと目覚めた時の時計の短針が右側に近づいていた時に一人苦笑した

たまにはと思い、ついでに海斗の部屋にも足を運んで掃除してやったんだから感謝してほしい

しるふのアパートの一室では大して労働にならない掃除も海斗のマンションとなると一仕事

物がほとんどないから掃除機をかけるのは楽なのだが

久々に海斗の部屋でピアノに触れた

大好きな曲を弾きながら、でもやっぱり海斗に弾いてもらった方がいいな、と広い部屋に消えていく澄んだ音を聞きながら思った

壁から突き出るような形の棚に並べられた写真を、ホコリをふき取りながらついつい眺めてしまった

病院の海斗の机に飾ってある集合写真が一番左

それからは年を追うごとに右にずれていく



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