誠につもる白雪かな

十四 幸せの形

函館での最終決戦も新選組達新政府軍が勝利をおさめ幕末の動乱は終結した。



年号も明治と改められ、270年余り続いた江戸時代は幕を閉じることとなった。


江戸は東京となり薩摩や近藤たちを中心としたあらたな世の中が始まろうとしていた。












沖田達は近藤がいる甲府城へと戻ってきていた。


山「お疲れ様でした。新政府軍の大勝利と報告受けてますよ。」


総「えぇ。まぁそうですけどねぇ...」



山南は隣にいた斉藤に耳打ちした。




山「沖田君はなぜあんなに不機嫌なんですか?」


斉「指揮官だったから戦に出られなかった。帰りの道中で皆が戦場の話をしていたからじゃないのか?」


山「あ~...そういうことでしたか。まぁしばらくは戦もなさそうですしね...。沖田君からしたら少し物足りなかったかもしれませんね。」


苦笑いをしながら沖田を見やる。



そこに扉をあけ放ち土方が入ってきた。



土「よぉ。帰ってたのか。戦況はこっちにも聞こえてたぜ?山崎がいろいろ教えてくれてな。なんだって随分俺の噂をしてくれたらしいなぁ~?総司、平助。」


総「えぇ。誰かさんのせいで洋装にさせられるし髪はイライラするし。さんざんだって話をしてましたね~。」


白々しくソファに座りながら土方を睨む沖田。


土「ほぉ~...正直に言ったのは認めてやる。だが覚悟はできてるんだろ~な~?」


こめかみに青筋を浮かべ指を鳴らしながら近づいてくる土方。


平「ちょっと待ってよ!!なんで俺なんだよ!!総司だけだろ!?」


新「いんや!!平助も言ってたな。」


左「おれもばっちり聞いてた!!」


平「なんでそうなるんだって!!違うから!本当!!なっ!!凛!!」


凛「話を振らないでください。」


平「え。冷たくない?泣 斉藤さんも見てただろ!?」


斉藤は刀を磨きながらちらりと平助を見た。


斉「諦めろ。お前はそういう役回りだ。」


平「なんでよ!!ちょ...!!いやいや土方さん!!いでぇぇぇぇ~~~!!」



端に追い詰められた平助に土方の拳が落ちた。


沖田はそそくさと扉の前まで逃げるとふと振り返った。



総「近藤さんに報告行ってきます。あ、土方さん知ってます?そのブーツとやらずっと履いてると足臭くなるんですって。その足で僕の部屋来ないでくださいね。」


そういって部屋を出ていった。



土「っ.........!!/////////総司ぃぃぃぃぃぃぃ~~~~~~!!!!!」

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