永遠の幸せを
仮眠室のロッカーの私服のポケットに忍ばせたスマホは彼女のメールを受信していた。



『貴方に話がある』



別れた美紅からのメール。



俺の胸は彼女に会うまでざわめいていた。



* * *



彼女は俺の部屋で待っていた。


「合鍵返すの忘れてたから返すわ…」


「ああ」


彼女の手料理が並んだ食卓には何もない。


俺の部屋の合鍵は寂しくポツンと載るだけ。



彼女は気丈な態度だった。


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