王子様と恋したい
「昨日も…会ったけどね…」
嫌味を込めて睨むが、能天気なかず兄には通用しない。
「青藍高校はどうだったか~?まぁ、真理子がいるから大丈夫だろ〜」
たばこを吸いながら軽く欠伸をするクソ兄貴。
「ねぇ、真理子さんってかず兄が総長のときの副総長だよね?かず兄と同い年なのに何で理事長なんかできるの?」
確か真理子さんは、龍月の優秀な情報担当だった。
そんか真理子さんがどうして理事長に…?
「あぁ~。それは真理子はいいとこの娘でな〜。高校出たら理事長するって約束で高校までは自由に龍月やってこれたんだよ~」
あいつも大変だよな〜とか言いながら再び欠伸。
なるほどね。
だから、女のわたしも青藍に行けた訳か…
でも、あんな学校行くなら働いた方がマシだ。