シンデレラのSweetなお時間
欲求

seven




ー…



「何か、最近安藤可愛くなったな」

「へ?」



ある日の仕事中、書類の束を両手に抱える私に先輩である男性社員はしみじみと呟いた。



「そ、そうですか?」

「あぁ。格好が変わったせいもあるけど、何ていうか…」

「あー、うん。雰囲気変わったよね。明るくなったし」

「……」



その言葉に同調するように、女性の先輩もうんうんと頷く。




変わった、明るくなった

きっとその理由は





「えへへ、嬉しいです…わっ!」



バサバサーっ!

浮かれて笑ったはいいものの、足元の箱につまずき大量の書類はその場に散らばる。



「鈍臭いのは相変わらずだけどなー」

「すみません…!」




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