好きだったよ、ずっと。【完】
「連絡は、ないの?」



そう言いながら、わたしは軟骨を口に入れた。



んーっ、このコリッとした触感がたまんないっ!



「いや、全然だな」



春夜を見れば、苦笑しながら軟骨を食べていた。



やっぱり春夜も軟骨からなんだ。



どうでもいいことに、つい嬉しくなる。



「んー、そっか。わたしはたまに璃香に会うけど春夜の話は出てこないんだよね。色々聞いてあげたいんだけど、余計なお世話になると思って聞いてない。ごめんね」



「いや、朱里が謝ることないだろ。俺たち、もうダメなのかもな」



別れて一年経つのに、思われてる璃香がすごく羨ましかった。
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