奇跡が降る夜
クリスマスの奇跡
「ごめん、隆司。クリスマスは会えないの」


隆司と過ごす初めてのクリスマス。


だけど、私は一緒に過ごせなくて……


申し訳なさから言い出せなくて、12月に入ってからずっとタイミングを計っていた。



「そっか、そうだよね。大丈夫、分かってるから」


理由を悟った隆司が、うつむいていた私の頭を優しく撫でながらぎゅっと抱きしめてくれて、


今年のクリスマスは、大丈夫だ、そう安心した。


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