好きのおもさ

最初の席順は出席番号．



出席番号は名前順．



そんなわけで私は立山加奈なので、窓側の方．



窓側になりたかったけれど、その一つ隣．


一番後ろ．



まぁまぁ許せるポジションだ．




「席に着け～」



威厳のありそうな先生が、私のいる教室に入ってきた．



おそらく私達の担任の先生なんだろう．



その先生にいろいろと話を聞くと、入学式に向かった．








入学式も終わり、先生の話も終わると私はさっさと下校しようとした．




「同じクラスだよね？　なんて言うの、名前」



下駄箱で靴を取り出そうとしていると、不意に声がかかる．



「立山　加奈」



相手の顔を見ずに自分の名前を言う．