キミガスキ
悠太 Side
俺は、三矢 悠太。
凛の事が好きなんだ。
凛の前だと調子が狂う。
俺は臆病者だ。
昨日は、無理矢理夏祭りに誘うのはダメだった。なぁ…凛に俺、嫌われたな
電話だ。しかも、母さんだし。
「もしもし」
「悠太!凛ちゃんが交通事故にあったの!」
その瞬間、俺の頭に何度もこだました。
目の前が真っ白になった。
「悠太!聞いてるの!」
「あ、あ」
「緑病院よ。早く来て!危篤だから!」
は?危篤? 全力で病院まで走った。
はぁはぁ…
「悠太。急いで…」
母さんも涙目だ。凛のお母さんの叫び声が聞こえる。
間に合わなかったんだ。
「あーーーー!凛!」