セカンドデビュー【完】

付き人生活スタート

水原琴音の付き人兼マネージャーとしての毎日が始まった。

琴音は、高校を17時に出て、それから取材やらドラマの撮影やらラジオやら、深夜までスケジュールが組まれている。
ドラマの収録がある間は高校を休むので、その間はぴったりくっついていなければならない。

今日は朝からドラマの撮影。
自宅まで迎えに行く。
早く道を覚えないと。

玄関で、水原親子が待っていた。

「おはようございます」
「おはよう、橘さん。別に敬語でなくてもいいよ」

眠そうに車に乗り込んで、琴音は「今日は何時までかかるかわかんないから、暇つぶしできるもの持った方がいいよ」と言った。

「ああ……じゃ、あとで雑誌とか買おう」
「僕の分もね」
「うん? ああ、はい」
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