どっちかなんて選べない!~ヤンキーくんと王子様~
イケメンのアドレス+1
それは、偶然だった。
「ふざけんなよてめえ!」
「んだよやんのか!?」
―私は偶然、ヤンキーたちが大喧嘩しているところを通りかかってしまったのだ。
…ここ通らないと、家に帰れないんですけど。
どうしようか。今日に限って、いつも隣にいる幼なじみはいない。
「…そーっと通るしか…」
そう覚悟を決め、歩き出そうと1歩踏み出した瞬間。
「っ!」
私の足が捨てられていた空き缶を蹴った。
< 1 / 39 >