君に甘える物語
君に甘える物語
これで何度目になるだろう?

「現代人としてありえないから!!」

君の苦言というか、主張というか、そういった内容を聞くのは。

「不要なものを持ち歩く趣味は俺にはないの」

「だってぇ~」

君は自分の携帯電話を握り締めながら、恨めしそうに膨れっ面をして見せる。
まだ何かを言いたいのか、僕のほうをじっと睨んでくる。

「い・ら・な・い・か・ら!OK?」

そんな君に僕はわざととりつく島もないくらい断固とした姿勢で一字一句区切ってそういった。
すると君はますます意固地になって拗ねてみせる。
僕はそんな君の横顔が可愛くて、ついいじめてみたくなるんだ。
< 1 / 3 >

この作品をシェア

pagetop