受賞作品発表

全体講評

ベリーズ文庫・マカロン文庫からの書籍化を目指すコンテストにパワーアップして開催となりました『ベリーズカフェ恋愛小説大賞』。今回は151作品のエントリーをいただきました。ご応募いただいた作家の皆様、作品を読んでくださった読者の皆様に、感謝申し上げます。
審査は、書籍編集部、Berry's Cafe編集部、販売部の計8名で行いました。

今回は2016年人気キーワードNo.1 “溺愛” のテーマで作品を募りました。
審査員一同はこのテーマを中心として、以下のポイントをベースに作品選考させていただきました。

1.“ドキドキする恋”が描かれているか？
2.登場人物のキャラクターに魅力があるか？
3.ストーリーにオリジナル性があるか？

今回のテーマ“溺愛”は極めてシンプルなキーワード。それをいかに工夫して表現するかに作家の技量が求められました。ギャップをからめたり、設定に一工夫入れて溺愛を表現するなど、様々な趣向を凝らした作品が集まり、審査会は盛り上がりました。
大賞の滝井みらんさん『憧れの彼との３６５日間』は、ヒーローがヒロインを溺愛するキラキラの世界観が、設定、ストーリー展開、人物描写とすべてにおいて表現され、満場一致の大賞受賞でした。
優秀賞の砂原雑音さん『愛に溺れるネオンテトラ～御曹司からの謎の溺愛～』は、読者の望むドキドキのエッセンスが盛りだくさんに詰め込まれた宝石箱のような作品でした。ヒーローは女性の夢を叶えてくれる理想の男性、そんなヒーローからヒロインに与えられるこれ以上ないくらいの溺愛。ヒロインが、若干気の強さを感じさせるキャラクターであったので、もう少し男性が守ってあげたくなるような一面を見せると良いでしょう。少し駆け足になっていた後半を、もっと丁寧に書き込めば大賞への一歩となると思います。
新人賞の葉崎あかりさん『落ちたのはあなたの中』は、新人ながらも、安定した筆力で受賞の運びとなりましたが、設定にもっと華やかさを意識してほしかったです。読者の求めるのは、ありそうでない現実離れした煌びやかな世界観。キャラクター設定においても、登場人物それぞれが与えられた役割を意識すれば、読者はより感情移入でき、作品の魅力がぐっと上がるでしょう。
新人賞の櫻日ゆらさん『お見合い相手は冷血上司！？』は、設定は良く、軽快なテンポで読みやすい作品でした。より精度の高い作品にするには、今後、人物、背景、心理描写を丁寧に書き込むことを意識してほしいと思います。たとえば、人物描写において、冷血なヒーローが溺愛する伏線として、彼のギャップを描くなど…全体的な骨組みは良いので、そこから肉付けをすることを意識すると今後の作品に深みが出てくるでしょう。
佳作の滝沢美空さん『冷徹副社長と甘い同棲生活』は設定、物語の構成、人物描写はしっかりとしていて、展開もよく練られ、非常に面白い作品でした。ただ、ストーリー設定の所々にシリアスな内容が出てきて、その度にハッピー感が薄れてしまうのが惜しいといった意見の方が多く、佳作とさせていただきました。今後は、できるだけネガティブ要素は避け、読者を幸せにできる作品創りをしていただきたいと思います。

今回は大賞、優秀賞が1作品となり、新人賞が2作品、そして佳作が1作品という結果となりました。惜しくも受賞を逃した作品でも素晴らしい作品が何作かありました。
次回の『ベリーズカフェ恋愛小説大賞』は新人限定で行います。多くの新人の方々が書籍化デビューへの道を目指してご応募いただくことを願います。新人ならではの、パワー溢れる作品をお待ちしております！

応募要項

「ベリーズカフェ恋愛小説大賞」に関するお問い合わせはtoi@berrys-cafe.jpまでお願いします。
（※携帯メールからの問い合わせの際、迷惑メール対策をされている方は受信対象ドメインにtoi@berrys-cafe.jpを指定してください。）
なお選考に関するお問い合わせ・ご質問には応じかねます。

主催：スターツ出版株式会社