受賞作品発表

全体講評

ベリーズ文庫・マカロン文庫からの書籍化を目指す『第2回ベリーズカフェ恋愛ファンタジー小説大賞』。“ドキドキする恋、あります。”というレーベルコンセプトをベースに、ヒストリカルロマンスと異世界ラブファンタジーの2部門に分けて作品を募集しました。
ご応募いただいた作家の皆様、作品を読んでくださった読者の皆様に、感謝申し上げます。
審査は、書籍編集部、Berry's Cafe編集部、販売部の計8名で行いました。

大賞に輝いたのは異世界ラブファンタジー部門の、吉澤紗矢さん『転生令嬢の幸福論』。異世界転生がストーリーにしっかり生かされており、転生したヒロインが生き生きと活躍する姿に、審査員一同引き込まれました。ヒーローに愛されるだけでなく、自らの意思で運命を切り開いていく姿は、異世界ファンタジーに求めるヒロイン像そのものです。脇役もしっかりキャラ立ちしていて、恋愛一辺倒に終わらなかった点が大きな受賞の理由になりました。もう少し温泉を作るまでの過程に試行錯誤があると物語にぐっと深みが出るでしょう。

ヒストリカルロマンス部門賞の真崎奈南さん『さめない夢の中で、華やかな恋を紡ぐ』はヒストリカルファンタジーのポイントを押さえた作品で、構成力、描写力、ストーリー展開が見事でした。王道な設定でありながらも、読む人を飽きさせないのは、魔女の予言に絡めた伏線が巧みに張り巡らされていること。「恋愛」と「予言」の2つの柱があることで、予想外の展開にあっと驚く読後となりました。しっかりオリジナリティを発揮できたことが、受賞に至った最大の理由です。

今回は、2部門の募集でしたが、異世界ラブファンタジーの部門賞はありませんでした。応募要項にあった「ヒロインが自らの力で自分の運命を切り開く」「ヒロインのキャラクターを重視した」作品が少なく、ヒストリカルロマンス部門との差別化が難しかったことが要因です。ベリーズ文庫では9月より「恋だけじゃものたりない ワクドキ！異世界ファンタジー」というレーベルコンセプトで新たな異世界ファンタジーレーベルが創刊となりました。今後は恋愛の「ドキドキ」だけではなく、ヒロインの特技を生かし、異世界で活躍することで得られる「ワクワク」にも重きをおいた作品が増えることを期待しています。

応募要項

「第2回ベリーズカフェ恋愛ファンタジー小説大賞」に関するお問い合わせはtoi@berrys-cafe.jpまでお願いします。
（※携帯メールからの問い合わせの際、迷惑メール対策をされている方は受信対象ドメインにtoi@berrys-cafe.jpを指定してください。）
なお選考に関するお問い合わせ・ご質問には応じかねます。

主催：スターツ出版株式会社