腐女子も恋していいですか?
聡の違った一面
聖と村雨くんの脇を通り過ぎ、私へと真っ直ぐに向かってくる聡くん。
驚いて言葉も出なくて、ただ聡くんを目で追う。


私の目の前で立ち止まると、いつもの口調と違う聡くんがいた。


「岬、ちょっといいか」


「えっ?」
「ちょっと話しがあるんだ」
 私に一歩近づくと、手を掴んで私を引き寄せる。


「聡くん?」
 聞いたこと無い低い声音。こんな声知らない。


「さっきの男は?」
「さっきのって・・・・・・」
「今、岬の隣にいた奴だよ」


「あ、青田くんはもう帰った…よ」
「っ、そうか・・・・・・」
 ふぅー、と聡くんの口から息が漏れる。
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